旅の目的は、本場の薬膳料理・市場の視察と中国では3ケ所しか現存していないすべてが手作りの紹興酒工場の見学でした。
今回は、そのなかで「薬膳料理」についてお話させていただきたいと思います。
早速ですが、「薬膳料理のイメージ」というと、どうも「美味しくない、粗食、
苦そうな薬の味、ゲテモノ・・」といった印象が皆さま先にたつようですが、決してそんなことはありません!
「薬膳料理とは、自分の体(体調)と季節(環境)にあったものを上手に美味しく食べる料理」なのです!
決して、高麗人参が入ったスープや、クコの実が入ったお粥だけが薬膳料理ではないのですよ。たとえば、今回道中でいただいた美味しい上海蟹。(まさに、いま食べないで、いつ食べる、季節の味!)
最も一般的な頂き方は、「蒸蟹」。
生きた蟹をタコ糸でしっかりと結びシソの葉などをしいたセイロで一気に蒸しあげる、とてもシンプルな調理法。さまざまな調理方法を駆使する中華料理において上海蟹がこんなに単純な調理法であるのは、上海蟹のミソを最大限に生かしたいからなのでしょう。
この蒸蟹に添えられて出てくるのが、「黒酢」と刻んだ「生姜」です。
実はわたくし、上海蟹だけ頂いていたときは内心「(うーん、やっぱり私は日本の毛ガニの方がスキだぁ)」と思っておりましたが、添えられた黒酢に蟹をつけて頂いた瞬間、その味の豊かな膨らみに驚いてしまいました!
酸っぱさのなかに、かすかに苦味を感じさせる黒酢が、蟹のほのかなふんわりとした甘味を引き出したのです。
その横で、薬膳の先生が、「ここにも薬膳的意味がきちんとあるのですよ」と。
「上海蟹が、<陰>で、生姜・黒酢が<陽>なのですよ」と教えてくださいました。
※陰・陽・・陰陽説につきましては、
http://www2.begin.or.jp/sakura/gogyo.htmをご参照ください。奥が深いですよ〜!
陰の食べ物である蟹は食べると体温が低下します。そこで調味料のなかに、陽=体温を上げる生姜と黒酢を組みこんでいるのです。
さらに生姜には蟹の生臭さを消す作用もあります。・・・これが薬膳料理のひとつと考えられるならば、
薬膳料理というものが少し身近になってきませんか?
寒さが増してくる冬は、体内の陽気が不足する傾向があるようです。たとえば、肉類のなかでは、いま流行(流行りすぎでヤバイ・・)の羊肉が最も体を温め
る陽の肉だとか。(ちなみに次位は鶏肉です)
冷え・寒気対策メニューとして、生姜を加えた羊肉のスープやカレーなども期間限定メニューで面白いかもしれませんね?
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■フードコーディネーター
利酒師 青木姿穂子
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